グランチャーリズモ

フリーランス40男の自転車備忘録

600kmブルベで見えたもの

(つづき)

AM1時にチェックインし、風呂入って洗濯してAM4時にアラームをセット。

50klm先の最後のPCにAM7時に着けばあとは23時までに埼玉に帰れればOK

(あ、ちなみにPCはフランス語です。Point de Controle)

4時に何とか目を開けたわたくしの視界に広がったのは

窓の外の豪雨。

それは台風バリだった昨夜よりも強くて…

 

一瞬まばたきをした記憶だったのに

次に目を開いたときはAM7時でしとさ。

ここでDNF(Do No tFinish =リタイヤ)決定です。

 

その後は大浴場で朝風呂に浸り、

駅の立ち蕎麦でをすすり、

上越新幹線E4系で高崎まで輪行して帰ってきました。

まぁそこそこ優雅な旅です。

(高崎からの八高線は長かったけど…)

 

後日、結果表を確認したところ、

前出のランドナーさんは無事Finishされてました。

いやーすごい。

 

そうなんです。

この日からわたくしの自転車への意識は変わりました。

「速く、遠くへ、but、脚を残して。」

巡行意識。

F22などでいうところの「スーパークルーズモード」ですね。

アフターバーナーを使わず、低燃費でマッハで遠くまで!

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(つづく)

 

 

 

 

グランの目覚め

改めてグランツーリズモ、GTとは。

遠くまで、速く、快適に。

乗り心地がよく、

どこまでも行けるような。

乗ること自体が目的になるような。

スポーティかつラグジュアリーな。

ヨーロッパの高級車の1概念ですよね。

 

ロータスとかフェラーリとかとガチバトル中なのに後部座席には年老いた母と赤児がうたた寝中。みたいな。

ジャガーとかベントレーとかマセラッティとかAMGとかなイメージですかね。

 

日本だとなんか走り屋的な印象になっちゃうんですけど。

スカイラインのせい?プレステのせい?

ロードバイクにもそーゆージャンルがあってもいいんじゃないかなーと思いはじめまして。

 

あれは昨年のAJ埼玉主催、

BRM702 アタック日本海 という600kmブルベに出た時のことでした。

スタートから自然と4人のトレインになったわれわれは快調に飛ばし、80km先の群馬のPC1では1時間先にスタートした人々を追い越すほどのナイスペース。その後しんどい三国峠を越え、ギンギラの太陽に削られながら延々と南魚沼の田んぼを抜け、十日町のPC3あたりまでは予定よりも早いペースで貯金も十分にあり、

「これは5時間以上寝れるんじゃね?」

なんて余裕の笑みを浮かべていたものでした。

 

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 しかししかし。

それは突然来たのです。

長岡を過ぎ、300kmを越えたあたりで、

まったくもって脚が動かなくなったのであります!

ハンガーノックとはまた違くて。

驚くほどすすまない!

 

その時わたくしを爽やかに抜いて行ったのは遥か昔、PC1で抜き去ったランドナーの方。

丁度市街地に入り、信号で追いついたりするので自然と一緒に走ることになり、お話してるうちに意気投合し新潟まで一緒に走りました。

アルミフレームにカーボンフォーク、ハブダイナモでサイコンにも給電しながら走る彼のランドナーが安定して25kmペースを刻むのを後ろから眺めながら(この頃には風速20kmの土砂降り…)、ロングライドの真髄が少し見えた気がしたのです。

(つらすぎて幻覚を見ていた説も否めないが)

クソ土砂雨に心も身体も撃たれながら、なんとか燕三条まで350km。

ランドナーさんは越後湯沢まで行くと宣言。

わたくしはそこで彼と別れ、

ビジネスホテルに駆け込んだのでした。

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(つづく)

 

 

 

 

トップチューブ

“自転車は乗るための機械である”

       ___(ル・コルビジュエ)

 

違うなちょっと。まぁいいや。

「デザインで問題を解決している」という②のお話です。

(①は衝撃吸収材をフレームorフォークに混ぜる。でした)

 

まず広く常識的に言われているのはトップチューブ

 

ママチャリとかMTBとかBMXとか、トップチューブはいろんな形をしていますが、

よく見るとスタートの場所(ハンドルの下の位置)はほぼ一緒です。

これが用途によってゴールの場所(サドルの下で縦の棒にくっつく位置)が違います。

ロードバイクでは古くからずーっとこのトップチューブは地面と平行です。

つまりスタートとゴールの高さが一緒で高く、

乗るときには「よいしょ」と跨らなければならず、スカート女子や短足男子には

厳しい乗り物です。

 

自転車のフレームの材質は長いこと鉄でしたが、時代とともに進化し、

ロームモリブデン鋼やアルミやカーボンやチタンやらが使われ始め、

現在プロいロードバイクの世界ではほとんどがカーボンです。

このカーボンという素材はご存知もともと繊維なのでわりと形を自由に作れたりして、

「この位置だけ剛性を上げて…」とか「ここを捻じ曲げて力を逃そう…」みたいな設計ができちゃったりするらしいです。

いままでカーボンといえば釣竿しか知らなかったわたくしは

アルミのクロスバイクからフルカーボンロードバイクKUOTA KURAROに乗り換えたときあまりの快適さに絶句したほどです。

「し、振動がこない!」

そう、当時はKURAROも快適だと思ったものでした。

その後Michelin pro4、ラテックスチューブ、ZONDA、SHAMALと、

足回りを変えるたびに初体験の快適さに溺れ、

ロードバイクはなんて恐ろしい乗り物なんだ…ゴールがねぇ…」

と震えたものです。

だってスピニングリールならステラで終わりだし(持ってないけど)

ガソリン車ならブガッティで終わりでしょ?(持ってないけど)

ワインなら…(終わりがない!)

ちなみにワインはメルロが好きです。サンテミリオン!!

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えーっと…なんでしたっけ?

あ、そうそうトップチューブ

トップチューブはあんまし曲がってなくて扁平なのがいいんじゃないか。

というのが結論です。

(途中どこいったんだい!)

 

ご覧くださいこの美しい造形…あぁラピちゃん(仮称)♡

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(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デザインドカーボン

するってぇとですよお兄さん(←ウヰスキーがまわってきてるなう)。

 

つまりはロングライドを高速でこなしつつ快適性も担保するってぇのはこれつまり

ツールだのジロだのブエルタでトップチームが使ってるモデルってことなんじゃねぇのかい?今なんどきでぇ?

 

ってことにふと気づいたわけでした。

スペシャライズドのターマック(←乗ってる人多いからイヤ)

レックのマドン(←チェーンステーに穴開けるからイヤ)

キャニオンのアルティメット(←通販しかないからイヤ)

ピニャネロのドグマF10(←金持ちっぽくてイヤ)

リドレーのフェニックスSL(←箱根学園っぽくてイヤ…けどちょっとイイ

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メリダスクルトューラ(←師匠が乗ってるからイヤ)

BMCのSLR(←師匠が昔乗ってたからイヤ)

キャノンデールのsuper6(←名機すぎてイヤ)

デ ローザのスーパーキング(←ハートがイヤ)

ラピエールのゼリウスSL(←ティボー・ピノ嫌い…けどちょっとイイ

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サーベロの…(イヤ!)

フォーカスの…(イヤ!)

コルナゴの…(イヤ!)

ビアンキの…(イヤ!)

あとなんかあったっけ?ARGON18?…イヤ!

(つづく)

まぜものカーボン

グランフォンド”とか“エンデュランス”とかで検索すると

まず出てくるのが「楽なポジションがとれて…」「ヘッドチューブが長く…」「ロングホイールベースで…」うんぬんあたりのワードたち。

 

「楽なポジション」

って何かね?アップライトってこと?上ハン握れってこと?

ざっくりいうと「そう」みたい。

でもそもそも正しいポジションは決まってるわけで、上半身を立てたポジションをデフォルトにするのはどうかと思ったわけですわたくし。

しんどくなったら自動的にそうなるし。ってか下ハンの時おかしくなるんじゃね?

ってな疑問からなんとなくこの「グランフォンド」「エンデュランス」系に猜疑心を持ち始めるのでした。

 

ヘッドチューブが長く」「ロングホイールベースで」

って書いてあるモデルって、見た目であんましわかんない。

てゆーか他とあんまし変わんない…

実際1cmとか2cmの話だったりするわけです。

まぁ車でいうと2~30cmになるのかこれは?だとしたら相当違うね。

と思うようにしてみたけど…そんなに変わんないような…

 

なのでその辺はぶっちゃけあんまし気にしないようにし、

なんとなく経験から説得力のあった「トップチューブのスローピングが弱い」というのと「カーボンの質の違い」というのを重視していろいろと検索。

すると大きく分けて

①カーボンに衝撃吸収素材を織り込んだもの

②カーボンの折り方とかカタチで工夫したもの

にわかれることがわかってきました。

 

①の代表はもうこれ泣く子も黙るTIMEですよTIME。

中でもポリアミド繊維【バイブレーザー】をSkylonの2倍使ったというFlluidity(↓)

 

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これが欲しかった…

あぁ美しい…

ちなみにフォロントフォークにアルミのメトロノームみたいなのが入ってて振動を相殺する(←雑な説明)というActiveフォークも装備して最強です。

しかしお値段も最強。これは無理。あと国際窃盗団に常に狙われるリスクも大(←これは言い訳)。

 

同じ変態フランスメーカーのLOOKは何と麻ヒモみたいな天然素材を織り込んでしまった(↓)見た目にもわかるという茶っ気具合…しかも安い…けどこれはなんか嫌!

 

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イタリアの老舗willierはフィルムを混ぜ込んでいるらしい(↓)

 

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これはイイ!

と思ったけど販売店で実写を見た時になんかしっくりこなかった…

思ったよりテカってたからかなぁ。照明のせい説?

ま、これも高いんですけど。

 

となった時に、上記の①=なんか混ぜてるフレーム

に急速に興味を失ったわたくし。

②に突き進むのであります。   (つづく)

 

さらばKUOTA KURARO

ロードバイクに“ちゃんと”乗り始めてから3年ほど。

距離にして15000kmほど。

なんとなく嗜好というか好きなゾーンは決まってくるもので、

ロードレースとかクリテリウムとかヒルクライムとか、

そ〜ゆ〜大会的なものにはまったく興味がなくて、

ブルベ〜Brevet〜的な、「一人でひたすら遠くまで行くロングライド」

がお好みなようです。

あ、もちろんブルベも一人とは限りませんし、チームでトレイン組んで走ったり、

仲間と房総半島を暴走したりするのも大変良いものですが。

そうなってくると必然的に乗るバイシクルもそ〜ゆ〜用途に向いているものがいいわけです。いわゆる「グランフォンド系」とか「エンデュランス系」と呼ばれているタイプですね。

これまではKUOTAのKURARO(↓)

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という上述の傾向とはまったく合っていないエアロステルス戦闘マシンに乗っていたわたくしは、ちょっとフレームサイズがでかかったこともあり、200km超えると身体が悲鳴をあげるのがわかりました。こればっかりはサドルを替えても、ホイール替えても、タイヤやチューブを替えても、ポジション変えても、乗りながらストレッチしても、体幹を鍛えても(そんなに鍛えられてはいないけど)どうしようもなく、ついにフレームを替えてみるか。という決断にいたるのでした。
KURAROはかっちょよくて好きなんですけどね。

で、なぜにラピエールに至ったかについて…(つづく)